記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派18【完】

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 下唇が微かに触れ合った瞬間、繋がった箇所がビクンと大きく震える。

 

「あぅ……っ……」

 

 互いに強く抱き合いながら、大きな震えに全身を預ける。

 

「ありか、好きだよ……」

 

「うん……」

 

 ズルリと抜かれた瞬間、足の拘束を解かれ、有夏は壁にもたれたまま滑り落ちるようにその場にズルズルと座り込む。

 

 その腕を幾ヶ瀬がつかんで助け起こした。

 

「有夏、ベッドに行こっか」

 

「んぁ? コンビニは?」

 

 この期に及んでアイスなどいらないと、幾ヶ瀬は呆れたような笑みをこぼす。

 

「どこも行かなくていいや。ずっと2人でいよ」

 

「ずっと?」

 

 微かな笑い声が漏れる。

 

「何? 有夏、どうしたの?」

 

 ううん、と首を振る有夏。

 

「ずっととか言われたら、有夏……照れる」

 

 幾ヶ瀬の頬が赤く染まった。

 

「そ、そういう意味じゃ……。いや、そういう意味でいいんだけど……」

 

「うん……」

 

 顔が近付く。

 

 唇が触れ合う。何度も、何度も。

 

「記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派」完





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