記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派17

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「動いていい?」

 

「やぁぁ……」

 

 幾ヶ瀬が腰を揺すると、徐々に精液と内壁が馴染んでいくようにいやらしい音が溢れる。

 

 有夏の呻き声も切なげな吐息に変じていった。

 

「……気持ちいい?」

 

「んっ……」

 

 有夏の足がビクリと痙攣するたびに、幾ヶ瀬は満足そうに頬を緩める。

 

 自分の僅かな動きにすら、有夏がどうしようもなく感じているのが分かるから。

 

「んぁぁ……いくせっ……」

 

 震える腕に必死に力を込めて、幾ヶ瀬の首筋にしがみつく。

 

 そうしなければ崩れ落ちてしまうから。

 

「有夏、ねぇ……有夏」

 

「んっ……なに?」

 

 有夏の首筋に顔を埋め、思い切り息を吸い込む。

 

「覚えてるでしょ? 初めてのチュウ」

 

「まだ、その……はなし……」

 

 あの時のチュウ、もっかいしよ──そう囁いて、幾ヶ瀬は有夏に唇を寄せた。





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