記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派14

 【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】





「な……んだよ。んなの、どっちもいっしょ……」

 

「全然違うんでしょ」

 

 握られた手に、どちらともなく力が加えられる。

 

 どっちともう一度問われて、有夏は視線を逸らせた。

 

 目元が赤く染まっている。

 

「……ベッド、かな。いや、でも」

 

 幾ヶ瀬は履きかけていた靴を脱いだ。

 

 有夏の腰にスルリと手を回し、顔を近づける。

 

「ね、初チューのこと覚えてる?」

 

「なに言って……わ、忘れたよ」

 

 視線が泳いでいる。

 

 呼吸が早くなり、何かを期待しているのか、有夏の唇が微かに震えた。

 

「嘘。ちゃんと覚えてるくせに」

 

 ゆっくり顔が近付き、唇が微かに触れ合う。

 

 柔らかな果実をついばむように、幾ヶ瀬は何度も有夏の下唇にキスをする。

 

「ベッド、行く?」

 

「ん……」





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