【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】
あるいは両方なのか?
みかんはその美味しさで人を虜にし、そして憑りついてしまう魔物なのだろうか。
よく見れば手の平がまっ黄色だ。
みかんをよく食べる人は、その色素が皮膚に沈着してこんな色になるという。
ふるふると両手を震わせて、幾ヶ瀬は宣言した。
「信じられないけど俺、俺……みかんに憑りつかれたんだ。どうしよう……」
「どうしようって言っても、もうどうしようもないよね」
「冷たっ! 待って待って。決めたよ。俺、この恐怖体験ひっさげて来年の怪談グランプリにエントリーする。優勝間違いなしだよ!」
「う、うん……」
びっくりするくらいのポジティブ思考である。
もしかしたら稲川大先生にお会いできるかもしれないと、幾ヶ瀬は鼻歌交じりにみかんの皮の状態をチェックしてはじめた。
乾燥して小さく縮んでいるものを触って「よしよし」と頷いている。
目がバッキバキだ。
「こわい☆みかん11」につづく
