有夏独白・お風呂をめぐるあれこれ(裏)(5)

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  似合う似合わないの問題ではない。

 この格好を弟のスマホに送りつける神経がどうかしていると、そのとき有夏は思ったのだ。


 ヤツは何かのイベントに、この格好で繰り出すのであろう。

 ハメを外して捕まりゃいいんだと思う。


 まぁ、そんなことはどうでも良いとして。

 この画像を幾ヶ瀬のパソコンに転送したのは、何かに使えると思ったから。


 姉と思わなければこの画像は異様なものでしかない。

 古ぼけた団地の一室に、鎖帷子らしきものをまとった女がぼうと立っている。


 気持ち悪い、恐ろしいと、幾ヶ瀬がならきっと怖がるに違いない。

 そう、幾ヶ瀬が怖がるに違いないのだ!


 ひらめいたとばかりに有夏の口元がニヤリと歪んだ。


 早速、画像編集ソフトを立ち上げる。


 レポートの作成には1ミリも動かなかった指がするするとキーボード上を滑りはじめた。

 時間が経つのも忘れるこの感覚。


「有夏独白・お風呂をめぐるあれこれ(裏)(6)」につづく

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