有夏チャンのこっちのおクチはウソがつけない1

【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】



↑↑↑仲良しの絵師様「にっきさん」が描いてくださったイラストです。
↑↑↑可愛くも格好良く、遊び心がキラリと光っていて、あまりに素敵なのでお願いしてブログに使わせていただきました。
↑↑↑暑さ厳しいおり、にっきさんも皆さまもお身体ご自愛くださいませ!

↓↓↓では、本編はこちらです。
↓↓↓それにしてもタイトルのエロさよ…

◇  ◆  ◇  ◆  ◇

  今更であるが、プラザ中崎は1Kの物件である。

 

 キッチンスペースを広くとってあるものの、居室はせいぜい8畳程度。

 

 2階の端から2軒目の幾ヶ瀬家にも、こじんまりとした家具が置かれていた。

 

 テーブルは1つ。長方形の座卓だ。比較的大きめサイズではあるか。

 

 そこに、無数の料理が並んでいた。

 

 シェフ(見習い)だからこその大皿が数枚──普通、ひとり暮らしの若者はこんな宴会用の大きな皿は持っていない。

 

 更に小皿、鉢、椀がびっしりと。

 

「さぁ、食べて! 有夏、沢山食べて!!」

 

「は?」

 

 「ただいま」と言う間もなく、有夏は部屋の入口で立ち尽くしていた。

 「おこしやす」と書かれたTシャツに短パンという気楽な服装だ。財布も持っていないのが分かる。

 

「コンビニでヤンジャン立ち読みしてたんだけど……」

 

 その間に、幾ヶ瀬がおかしくなってしまったと言外に戸惑いをにじませて。

 

「誰かの誕生日かなんかだっけ」

 

「誰かのって何? 違う違う! 誕生日でも記念日でもないよ。有夏と初めてキスした記念日は1週間後だって!」

 

「キモっ……」


13「焦らしたあげく禁断のラブロマンス、なんてプレイを」はコチラ

15「記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派」はコチラ

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