有夏チャンのこっちのおクチはウソがつけない9

 【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】




 幾ヶ瀬の人差し指と中指が固くなった乳首をつまんだ。

 

 力をいれたり弱めたり。

 

「ふぅっ……んっ」

 

 咄嗟に茶碗をテーブルに戻した有夏。

 

 このままでは確実にこぼしてしまうと、これは懸命な判断であったろう。

 

 耳の穴にあたたかな息を吹き込まれ、彼は背中を強張らせた。

 

 ともすれば解けそうになる身体を叱咤しているように見えて、幾ヶ瀬は喜悦の笑みを浮かべる。

 

「最終奥義の前に、色々準備があるからね」

 

「言いかたっ!」

 

 乳首を集中的にいたぶられながら、有夏は尚も眉間に皺を寄せている。

 

 快楽に溺れるには、どうしてもこれまでの流れが腑に落ちないらしい。

 

 今の今まで食べろ食べろとわめいていた男が、この変貌っぷり。

 

「幾ヶ瀬っ、冷蔵庫こわれたショックで……自分が何やってるか分かってねぇだろっ」

 

「分かってるよ?」

 

 同時に左の乳首が解放され、有夏はため息をついた。

 

 そんな彼の耳元に幾ヶ瀬が囁く。

 

「有夏が左の乳首と右の乳首、どっちが気持ちよくなるか実験をしようかと」

 

「はぁ? お前、酔ってんのか……うぅんっ」

 

 今度は右側をつままれた。

 

 指で挟み、捏ねりあげるようにして刺激する。

 

「酔ってないよ? 料理人は呑まない方がいいんだ。舌と鼻を壊しかねないんだって」

 

「別のとこが……っ、壊れてんじゃねぇの」

【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】


0 件のコメント:

コメントを投稿