有夏チャンのこっちのおクチはウソがつけない13

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 「有夏、有夏……最後にもう1つだけ」

 

「んだよっ……」

 

「俺のこと好き? あっ……もう分かった」

 

 幾ヶ瀬の表情が瞬時に解ける。

 

「今、一番……有夏のナカ、ギュッってした……」

 

 1ミリの隙間もないくらい強く幾ヶ瀬は有夏を抱きしめた。


「……ごめんね、有夏」

 

「なに、が?」

 

 幾ヶ瀬の様子が少しおかしいことに気付いて、有夏が身じろぎする。

 

「俺、今のでイッちゃった」

 

「早っ!」

 

 内側を硬いモノで擦ってほしいと待っていた身体は、まだ熱いままだというのに。

 

 その中で幾ヶ瀬のモノは、十分満足したかのように力を失っていった。

 

「うそ……早すぎる……」

 

 有夏が腰を浮かせると、それはズルズルと滑り落ちる。

 

「ごめん、有夏」

 

「ごめんじゃねぇよ! 早ぇんだよ!」

 

 人をあれだけ煽っておいて、だ。

 

「早い早い言い過ぎだって。傷つくってば」


「だって、早いから!」


「だからごめんってば。でも俺、嬉しいよ。俺のこと好きって聞いたとき、ふふっ、1番キツくなって……うふふっ」

 

「ウフフじゃねぇよ」

 

 少し乙女な部分が出てきたようだ。

 

 これはいつもの幾ヶ瀬だ。

 

「ごめんって言ってるでしょ。おわびに口でしてあげるから。有夏も存分にイッちゃってよ?」







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