記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派5

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「うーん、シャキシャキしておいし……って」

 

 ──違うよ。例えばの話だよ。

 

 またもや小さな声で否定されてしまった。

 

「うん、違うよな。うん……」

 

 明らかに面倒臭くなったようで、またベッドに横になる有夏の腰を、幾ヶ瀬が強引に両腕で抱え込む。

 

「駄目だってば。起きてお祝いしようねっ!」

 

「ヤだよ。だから何の祝いだよ」

 

「まぁ、おいおい思いだそうねっ!」

 

「イヤだ。有夏は祝わん」

 

「まぁまぁまぁ」

 

 寝かせてたまるかと、床に引きずりおろすと、有夏は抵抗なくズルルとベッドから這い落ちた。

「記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派6」につづく

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