記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派9

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 それはそれで気持ち悪いに決まってんだろという、有夏の微妙な目つきをものともせず幾ヶ瀬は立ち上がった。

 

「俺、思い切って着るよ!」

 

「はぁ?」

 

「恥ずかしいけど、有夏が望むなら裸エプロン……」

 

「いやいや、望んでない。望んでない。それこそ罰ゲーム!」

 

「え、それどういう意味……」

 

 話が妙な方向へ飛び、思いもよらぬポイントへ着地しそうで恐ろしくなる。

 

「そもそもそんなカッコしてどうする気だよ。有夏にどうしろっての」

 

 これには幾ヶ瀬もポカンと口を開ける。

 

「いやまぁ……帰ってきて俺の格好見て、ビックリしたぁとか言ってくれたら……」

 

「それだけかよ! そらビックリするわ!」 

「記念日を一緒に過ごしたい派・気にしない派10」につづく

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