幾ヶ瀬Present's愛と笑いの怨念チャンネル3

 【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】



「てんちょ……いつ死ぬのか……あいつ……」

 

 虚ろに店長を呪う言葉を発していやがる。

 さすがにカワイソウに思ったアタシは、ピチピチ女子のパワーで癒してやろうと、きゅるんとヤツを見上げてやった。

 

「あのぅ、たけのこの里、食べますかぁ?」

 

「ウザッ。キモッ」

 

 小さな声はしっかり聞こえた。

 チクショウ。分かっちゃいたけど、あらためて傷つくな。直球じゃねぇか。

 まぁ、しょうがねぇか。アタシの目も血走ってるもんな。

 

 ヘンタイメガネ、金に汚い性格だからアタシが差し出した「たけのこの里」だけはしっかり奪って自室に向かう。

 転べばいいんだ、骨折しやがれと背中に向けて念を放っていたら、ヤツめ、突然立ち止まった。

 ヤバイ、心の声が漏れていたか?

 

「い、いえ、スミマセン。骨折は大袈裟です。ウソです」

 

 幾ヶ瀬のヤツ、プルプルと肩を震わせているじゃないか。

 ああ、面倒臭ぇヤツだなぁ。

 しょうがない。たけのこの里をもう3つやって、機嫌を直してもらうとするか──なんて考えたアタシの前で、奴は突然「ウォォーー!」と叫んだ。

 それは、こじらせた中二病が能力に目覚めたと思いこんだ瞬間のような壮絶な叫びだった。





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