焦らしたあげく禁断のラブロマンス、なんてプレイを9

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  幾ヶ瀬の唇が歪む。

 

「おねだりしてよ。先生、シテって」

 

「せんせ……やっぱヤだ!」

 

 一回の拒絶など、むしろ可愛いものだ。

 

 有夏を胸に抱きしめたまま、幾ヶ瀬はその耳に囁く。

 

「はい。ここは教室ね。ちなみに放課後。ああ、ヤらしっ……。小テストが全然出来なかった有夏の為に俺が補習をしてるとこ。ああ、設定がすでにヤらしっ!」

 

「いくせーー?」

 

「さて、胡桃沢くん。1枚のコインを7回投げるとき、2回以上表が出る確率を求めよ。分かる?」

 

「は? コイン? え……なに?」

 

 幾ヶ瀬、有夏の顔の真ん前で指をクイクイと動かす。

 

「先生。ほら、有夏。センセイだって。カモン! センセイ、カモン!」





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