こうして秘密が暴かれる8

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 「ごめんねぇ、有夏。ずっと謝りたかったんだ」

 

「りこーだー……笛? どういうこと? えっ……」

 

「魔が差したかなぁ。好きな子の笛をペロペロしたいって男子中学生の夢じゃない☆ あははっ、でももう時効だよね」

 

「現実に聞いたことない。ギャグ漫画のヘンタイの十八番を、まさかコイツが実践しようとは……」

 

 有夏の視線は虚ろだ。

 

「そんな顔しないで、有夏♡ 今や笛どころじゃないものをペロペロしてるんだからっ☆」

 

「あっ、急に眠気が……」

 

 予想を超える衝撃発言に、小さな脳の回転が止まってしまったか。

 

 さぁ有夏の番だよと促されて、機械的にカードをめくる。

 

「スペードの7とダイヤの7って……有夏、ヒキがいいね。ハイ、有夏さんに1ポイント!」

 

「いちぽいんと?」

 

 自分の知る神経衰弱のルールとはかなり違う展開だと、有夏は戸惑いの表情を浮かべたまま。

 

 謎テンションの幾ヶ瀬はさっさと次のカードを引いては派手なリアクションで宙を仰いでいる。

 

 また外れたらしい。

 

「俺の秘密をもう1つ。俺ね……」

 

「……何だよ」

 

 こうなると嫌な予感しかしない。


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