こうして秘密が暴かれる5

 【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】


「ゲームだったら一緒にしようよ。ねぇ、有夏ぁ、一緒にしようよぅ」

 

「一緒にって対戦かよ。幾ヶ瀬Vita持ってねぇだろ」

 

「あはは、大丈夫」

 

 おかしなテンションのまま、クローゼットの引き出しから出してきたのは小さな箱だった。

 

 蓋を開けてお馴染みのカードを取り出す。

 

 ダイヤにスペード、ハートにクラブ──普遍的なそのマーク。

 

「……トランプかよ」

 

 幾ヶ瀬、ニコニコ笑って頷く。

 

「古くからあるものが、結局一番面白いんだって。何する? 七並べ? ババ抜き? ダウト?」

 

「………………」

 

 どれも2人でしても面白くないゲームばかりだ。

 

「いや、あるいはダウトなら……? いや、お前もう寝ろ。なんでこんな夜中に2人してトランプしなきゃなんねぇんだよ」

 

「まぁいいじゃない。ババ抜きしようよ? 楽しいよ?」

 

「楽しいわけねぇだろ。隣りのクソビッチでも呼んで3人でやるか? 夜中だろうが何だろうが、呼びつけりゃホイホイやってくるだろ。バカだから」

 

 バン!

 

 幾ヶ瀬がテーブルを叩いた。

 

「絶対に嫌ですぅ。有夏と2人で遊ぶんですぅ」

 

「お前、酔ってんじゃ……」

 

「素面ですぅ。さっきまで仕事してたんだから、酒なんて飲む間もありませんー」

 

「うっざ……」


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