こうして秘密が暴かれる7

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  そうこうする間にトランプは並べられた。

 

「んじゃ、俺からね」

 

 幾ヶ瀬は浮き浮きした様子でカードをめくった。

 

「ハートの2と……あっ、スペードの10かぁ。しょうがないな。じゃあ、俺言うね」

 

「なにを?」

 

「……ずっとずっと胸に抱えてた秘密を言うんだよ」

 

「重っ! えっ、負けたらじゃなくて、都度? 毎回ヒミツをぶちまけんの? 無理だよ。有夏、そんなにヒミツ抱えて生きてねぇもん」

 

「……脳が小さいからねぇ」

 

「あぁ? 今何て言った?」

 

「………………」

 返事がない。

 

「幾ヶ瀬?」

 

 カード2枚を元の位置に戻し、幾ヶ瀬はにやにやと笑っていた。

 

「ごめん、有夏……俺には秘密がある」

 

 呑まれたように有夏も黙り込む。

 

 深夜の2時近く──。

 

 幾ヶ瀬はこんな話を始めた。

 

「中学の時、有夏と俺のリコーダー……こっそり交換した」

 

「えっ……」

 

 衝撃である。とんでもない爆弾である。

 有夏の声がかすれた。


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