『閲覧履歴に基づくおすすめ商品』は人物の内面を完全に晒す14

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「あっ……」


 滾るモノが内部でじわりと広がる感覚に、有夏は目を閉じる。


 頭の奥が痺れ、結合部が溶けるように熱を帯びた。


 折り重なるようにしてベッドに倒れ込み、しばらくの間は呼吸音だけが互いの耳朶をくすぐりあう。


「ありか……」


 有夏からずるりと抜けてから、幾ヶ瀬は彼を抱きしめた。


「本当にタイムマシンがあったらいいのに。ちゃんと回数と体位と時間と、それから有夏の反応を記録して……」


「まだ言ってんのかよ。ホントにバカだろ、お前は」


「だってぇ。じゃあ、有夏はタイムマシンがあったらどうする?」


 だってぇ、なんて言われて有夏し呆れたように顔を赤らめる。


「別にいらない」


 何でと問われ、彼の視線は泳いだ。


「幾ヶ瀬がいたら……いい。ほかのは、いらない」


「ありか……?」

「『閲覧履歴に基づくおすすめ商品』は人物の内面を完全に晒す15」【完】はコチラ



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