『閲覧履歴に基づくおすすめ商品』は人物の内面を完全に晒す11

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「おもちゃ……?」


 こちらを振り向くことはないが、有夏の肩が一瞬震えたことを幾ヶ瀬は見逃さなかった。


 玩具がゲーム機やカードゲームを指していないということは察しただろう。


「俺さ、見る気なかったんだよ? 本当は寸胴鍋探してたんだもん。本格的な出汁をとろうと思って。なのにアマゾンって怖いね。気が付いたら、そういうのばっかチェックしてた」


「……そういうのって」


「だから、さ」


 3本の指の動きが一気に加速する。


「はぁんっ……ああっ、いくせっ……」


「俺の指よりずっと動いて、有夏のココ……気持ち良くしてくれるよ? どうする?」


「ど……するって、なに」


「買っとく?」


「やっ……だ」


 有夏は激しく首を振った。


「いくせの……ゆび、とか……だけで、いいっ」


「とかって?」


「あぁ?」


「指とかって何? 指となに挿れてほしいの?」

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