【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】
やっぱり地道に働くしかないんだとユーチューバーになる夢を諦めたのも含めて、苦い思い出だ。
そんな幾ヶ瀬の前で、有夏が声を低めた。
「そうだ。あのとき屋上にいた女の人が幾ヶ瀬について来て、それでパソコンに入ったのかもしれぬ。それは……」
「それは……何?」
「それは……おまえだっ!」
「ぎゃあああっ!」
見れば有夏はケラケラと笑っている。
腹を抱え、涙を浮かべ、それはそれは笑い転げているのである。
「……有夏、今の脅かせ方は古典的すぎるよ」
「でも怖かっただろ」
「やめてよね……。また失神したらシャレにならないから」
ニヤニヤと嫌な笑みを崩さない有夏。
隙あらばまた「それは……お前だー!」とやるに違いない。
思えばコイツにはそういうところがあったと、幾ヶ瀬の表情が険しくなった。
風呂に入っているときに驚かせてきたのは何話のことであったか。
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