冬だけど…リアル怖い話(5)

 【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】


 頭を抱えた幾ヶ瀬。「話が全然進まないぃ!」と歯ぎしりしている。

 埒があかないと、ダッシュでコンビニに行き「ほかほかの白きもの」を二つ買ってきた。


 ほくっと齧り付いた有夏の前に正座し、ようやく本題に入ったのだった。


「問題は俺が呪われたかもしれないってことだよ。聞いてるの、有夏!?」


「ひいれるひいれる。もごもご。れもほろわれたらあれじゃね?」


 ──聞いてる聞いてる。もごもご。でも、呪われたらアレじゃね?


 暗号のような返事を頭の中で解読しながら、この緊張感のなさに三度頭を抱える思いだ。


「あのね、有夏。このれ……レイ……オ、オバケは俺のパソコンを狙ってきてるんだと思う。だからとりあえず、しばらく電源は入れないようにしようよ」


「やらよ。ありかはらいれんはつびゃいのげーむのりょうほうを……」


 ──やだよ。有夏は来年発売のゲームの情報を。


「あといくひぇ、霊っていわるにオバケっていうのはこひゃいから? 霊っていうのがこひゃいから?」


 ──あと幾ヶ瀬、霊って言わずにオバケって言うのは怖いから? 霊っていうのが怖いから?


「ああ、不思議なことに霊って言葉だけハッキリ聞こえる。やっぱり俺は呪われてしまったのか……」


「冬だけど…リアル怖い話6」につづく

【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】

0 件のコメント:

コメントを投稿