【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】
頭を抱えた幾ヶ瀬。「話が全然進まないぃ!」と歯ぎしりしている。
埒があかないと、ダッシュでコンビニに行き「ほかほかの白きもの」を二つ買ってきた。
ほくっと齧り付いた有夏の前に正座し、ようやく本題に入ったのだった。
「問題は俺が呪われたかもしれないってことだよ。聞いてるの、有夏!?」
「ひいれるひいれる。もごもご。れもほろわれたらあれじゃね?」
──聞いてる聞いてる。もごもご。でも、呪われたらアレじゃね?
暗号のような返事を頭の中で解読しながら、この緊張感のなさに三度頭を抱える思いだ。
「あのね、有夏。このれ……レイ……オ、オバケは俺のパソコンを狙ってきてるんだと思う。だからとりあえず、しばらく電源は入れないようにしようよ」
「やらよ。ありかはらいれんはつびゃいのげーむのりょうほうを……」
──やだよ。有夏は来年発売のゲームの情報を。
「あといくひぇ、霊っていわるにオバケっていうのはこひゃいから? 霊っていうのがこひゃいから?」
──あと幾ヶ瀬、霊って言わずにオバケって言うのは怖いから? 霊っていうのが怖いから?
「ああ、不思議なことに霊って言葉だけハッキリ聞こえる。やっぱり俺は呪われてしまったのか……」
0 件のコメント:
コメントを投稿