よわよわ☆テスト(10)

 【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】



「へ、平気なの? 有夏はそういうの。うん、平気か、有夏は。馬鹿だから、恐怖って感覚が抜け落ちてしまってるんだ」


 粉砕したアーモンドをゴクリと飲み込んで、有夏の目はキラキラと輝きだした。


「幾ヶ瀬はぁ?」


 声がイヤらしい。

 エロい意味ではなく、イヤらしい。


 ニヤニヤと顔を歪めながら、有夏は繰り返した。


「絶叫系、幾ヶ瀬はぁ?」


「う、うん。まぁ……」


「まぁ? 何?」


「いや、まぁ……」


「まぁって何?」


 有夏の声が実にイヤらしい。

 目つきもだ。

 そう、エロい意味ではない。


「うわっ!」


 幾ヶ瀬が悲鳴をあげたのは、有夏が急に両手を振り上げたからだ。

 座ったまま尻だけを動かして後ずさろうとしたようだが、無駄な抵抗である。


「有夏? あぁぁ!? やめてぇぇーー」


「よわよわ☆テスト11」【完】につづく



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