いいところ5

【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】


  腹の奥でキュンと感じてしまったのだろう。


 返事をするように後ろを締めて、有夏は潤む目を幾ヶ瀬に向けた。


「……んで、そんなの、聞くかな。有夏がイヤっていったら、しないのかよ?」


 締めつけに任せるままに指の力を抜いて、幾ヶ瀬は恋人に顔を近付ける。


「そりゃ……有夏が嫌ならしないよ?」


「やだぁ!」


 途端、有夏は顔を歪めた。


「有夏がいやっていっても、して……」


「あ、有夏……」


 目を見開く幾ヶ瀬に、有夏の顔が近付く。


 柔らかな唇が幾ヶ瀬のそれに重なり、同時に熱い舌が唇を割って入ってきた。


 互いの口腔の粘膜を蹂躙するかのように舌を挿れたり、抜いたり、絡めたり。


 激しい息づかいと、唾のたてる音が長い間つづく。


 口の中が互いの唾でいっぱいになって、2人はようやく顔を離した。


 コクリと音をたてて口中にたまった唾液を呑み込んでから、有夏が幾ヶ瀬の袖をつかむ。


「ユビじゃヤだ。ほかの……」


「有夏、かわいい……。ほかのって何? 何挿れてほしいの?」


 言いながら幾ヶ瀬は、もどかしげに履いているものをずり下ろす。


 屹立したそれの先端から溢れる白い液が、外からの灯かりに照らされてなまめかしく光っていた。

「いいところ6」につづく



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