下ネタ☆パーティー5

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「悲しいとか言うな」


 有夏がようやく画面から顔をあげた。


「言われたら、なんか腹へってきたし」


 ゲーム機を横に置くということは、これは本気で空腹を意識したようだ。

 幾ヶ瀬は彼の頭に手をおいて、しなやかな髪に指を絡める。


「夕飯のきのこ鍋がちょっとボリューム少なかったかな」


 エノキに椎茸、舞茸とシメジ、それからエリンギ──たっぷりのキノコをあっさり出汁で煮込んだ幾ヶ瀬特製きのこ鍋は、茸と野菜たっぷりでヘルシーなのだが、若い男性にとってはいささか物足りない内容ではあった。


 鶏団子を入れようと思ってたのに忘れちゃったんだよなと呟きながらも、幾ヶ瀬は寝ころんだままベッドの端にじりじりと身をにじらせる。


「有夏のキノコでも食べよっかな」


 ニヤニヤと、これは嫌な笑い方だ。

「下ネタ☆パーティー6」につづく



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