そうだったのか、胡桃沢家8

 【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】





「幾ヶ瀬、しよ」


「有夏……俺、明日は早番だから! ディナーの仕込み終わったら帰れるから。それから一緒に大掃除しよ? ね? だから今日は……はぁんっ!」


 布越しにモノを押さえられ、幾ヶ瀬はたまらず悲鳴をあげる。


「幾ヶ瀬の仕込みはもうできてる」


「そ、そういうこと言うんだ、有夏!?」


 まさかの下ネタに、観念した様子。


 しょせんは無駄な葛藤から解放された幾ヶ瀬は、両手で有夏の背を支えると、そのままベッドに押し倒した。


 してやったりという表情で、有夏も彼の腰に腕を回す。


「きもちい。幾ヶ瀬に乗っかられるの。重くて、動けなくて……」


「有夏ってさ……」


「んぁ?」


「前から思ってたけど、ベッドじゃ甘えただよね?」


「なにがぁ?」


「気付いてないならいいけど」


 すでにトロンと目を潤ませている有夏に、余計なことは言うまい。

0 件のコメント:

コメントを投稿