冬のあさ3

【【BL】隣りの2人がイチャついている 目次と各話紹介はコチラ】



  土日や祝日、それからクリスマスなどの記念日に、まず間違いなくシフトが組まれている代わりに、何でもない平日に休みが入る。


 幾ヶ瀬はこんな朝が好きだった。


 ゆっくりと流れる時間と、少しの高揚感。

 それから優越感も。


 今日はずっとパジャマのままで過ごそうと決めると、ヨレヨレのトレーナーの肌触りまでもが愛おしく覚える。


「ありかー、起きなよー。もったいないよー?」


 耳元に口を近づけて囁くも、規則正しい寝息が乱れることはない。


 昼になれば雪は溶けてしまい、この白い世界はもう見られないだろうに。


「冬のあさ4」【完】につづく

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