「締めてないっ! 幾ヶ瀬、そんなふうに触っちゃヤっ……」
「そんな風にってどんな?」
「おまえ……っ、いっか、げんに……」
何度も撒き散らした筈なのに、有夏の前はもう半勃ちだ。
「も、ヤっ……はぁぁ……んっ」
否応なく押し寄せる波に、シーツをつかんで必死に耐えている様子。
「……出したら終わりじゃなくてっ! ナカがずっとウネウネしてて……あぁん……だからっ、そ…んなふうに触ったら……」
「またイッちゃう?」
震える尻を後ろから眺める幾ヶ瀬。
声には喜悦の色が。クニャクニャと指の動きは止めることなく。
「もうヤだ。も、ムリ。幾ヶ瀬……抜けったら!」
ごめんごめんと笑いながら、ゆっくりと指を抜く。
精液が後孔から溢れ出て太ももを伝う感触に、有夏の膝が崩れた。
「うぅ……これヤだって、いつも言ってんのに」
幾ヶ瀬の汁で股をヌトヌトに濡らしながら、うつ伏せのまま肩で大きく息をする。
「ごめんって」
言いながら幾ヶ瀬が覗き込むと、有夏の双眸は虚ろに濡れていた。
「だってゴムしなくていいって言ったの、有夏だよ? いいから早く挿れろって」
ティッシュをとっていそいそと股を拭ってやる。
「幾ヶ瀬がギリになって言うからだろ。先につけとけよ」
「ごめんって……」
口調は戻ったが、有夏の目つきはまだトロンと虚空をさ迷っていた。
「でも……ナマ、気持ちいい。ナカで爆発するみたいで……」
こうやって事後に指で掻き出してもらうことだって、行為の一環としてしっかり感じているようで。
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